合理性のデザインについて

自由記事です。


突然ですが、デザインというのは、大きくふたつに別れると思っています。

一つは、人の目を引くためのデザイン。

もう一つは、合理化を突き詰めていった結果のデザイン。


前者は、デザイナーやそれらのチームが試行錯誤して作ったものですが、後者は、モノから無駄や不便を削ぎ落としていった結果できた、純粋な「道具」としての美しさがあります。


刃牙シリーズにこんなセリフがあります。

「武具ってすごい…。用途に応じ、無駄をとことんまで排除してる。残った形状は、『必要』そのもの。(中略)機能そのものが形状になっている、だからこそカッコいい。」


日本刀が反っている理由は、そのほうが直剣より切りやすいから。決して人に見せるための美しさのために反っているわけではないけれど、なぜか人々はそこに美しさを見出します。

銃器があの形状になったのは、より精密に、より高威力に、より使いやすく、より軽くを目指した結果。ですがそこには、人を惹きつける力強さが生まれます。


専門性の高い「道具」は、デザイナーの手に頼らずとも、自ら人を惹きつける魅力を持つ物なのです。

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